加えて、同展では、近い将来に向けた自動車業界のもうひとつのテーマである「MaaS(マース)」に関する展示も見逃せない。「MaaS」とは「Mobility as a Service」の略で、“移動”すること自体をサービスとして捉えるという考え方のこと。 これまでの移動手段は、電車やバス、飛行機などの公共交通機関のほか、自家用車やカーシェアリング、自転車などを個人が判断・選択し、移動を行ってきた。しかし、従来のように単純に自動車を販売するのではなく、移動サービスを提供するというのがMaaSである。これが実現すれば、クルマだけではなく、自転車のような個人的な乗り物から、電車やバスといった公共交通までも含む、すべての移動手段を1つの機関やアプリなどの媒体に集約し、最適なルートと移動手段を検索してくれる。どの移動手段を選択しても決済はアプリ内で完結する仕組みができることになる。これにより、人々の移動の概念が大きく変わり、飛躍的に便利になるだろう。 実際、情報通信技術や人と物のつながりが目まぐるしく発達してきた昨今、このICTやIoT技術を活用して交通する人や物の情報をCloud化することができるようになっている。複数の交通手段の決済の統合から始まり、コネクテッド機能を搭載した自動運転のEV利用まで幅広いアイデアが検討されている。 ぜひ会場で最先端の技術や製品に触れて欲しい。