近年、地球温暖化の影響もあり、これまで以上に夏の暑さが厳しい状況となっている。年々、暑さで体調を崩す人も増えており、体調管理だけに止まらず、熱中症対策にも気を配る必要がある。
　とりわけ、夏の暑さが厳しさを増すこの時期、企業でも従業員の健康や作業場所の環境に配慮して、暑さ対策が求められる。特に工場や倉庫内など、熱のこもりやすい場所での作業が多いモノづくり企業では、暑さ対策が欠かせない。事前に暑さ対策を施すことにより、作業者の熱中症リスクを抑えるだけでなく、作業効率も向上し、生産性アップにもつながるはずだ。

　一方、モノづくり企業のような、製造業を営む企業では、工場内で溶鉱炉やボイラー、熱加工機などの高熱を発する機器を使うことも多い。このような作業現場では、冷房や空調の効果も限られてしまい、作業者が過酷な高温環境で作業することも少なくない。また、たとえ屋外であっても、強烈な日射しの下で長時間の作業により、作業者が熱中症などの危険にさらされることもある。
　最近では、断熱・遮熱素材の進化に伴い、夏の暑さを和らげる新たな猛暑対策製品が生み出されている。モーターや制御装置の小型化により、衣服やヘルメットに冷房機器を搭載して身体を直接的に冷やすジャケットなども開発されている。

　同展には、さまざまなタイプの空調のほか、工場扇、散水システム、ミスト製品、冷却・保冷剤、熱中症対策食品、汗・ニオイ対策、紫外線対策、遮熱材、除湿製品、気象予測アプリなど、暑さ対策に関する幅広い製品の出展がある。さまざまな分野のメーカーがあらゆる切り口で開発した猛暑対策の新製品が各社のブースに並ぶため、会場を巡るだけで対策の参考となる。
　倉庫や工場など、広い空間を効果的に冷却する設備や装置もあれば、狭い場所にも配置でき、持ち運びも可能な小型の空冷装置などもある。あらゆる状況に対応できる製品が目白押しのため、これまで暑さ対策が難しかったような場所でも、導入しやすい製品が見つかるはずだ。
　会場では、実際の製品の実機やデモ公演も数多く行われており、自分の体で涼しさを体感することも可能だ。さまざまな製品の効果を比べてみることも可能なので、ぜひ、実際に会場に足を運んで自らで体感してほしい。